Youtubeは推奨設定でアップしても大きくビットレートが削られる(比較検証)

Youtube はサーバ側での再エンコードを回避する術がありません。 Youtube が推奨する範囲に収まるデータ量の動画をアップロードしても同じです。 そこで実際にはどれくらいビットレートが削られているのかを検証してみました。

1080p 8mbps の動画で検証

2014.11.15 時点で、1080p の動画に推奨されるビットレート設定で動画を投稿しました。 1080p では 8Mbps までが推奨とされています。

Adobe Premiere (CCなど) で用意される Youtube プロファイルをそのまま利用しています。

1080p 8Mbps 投稿した動画の詳細
ファイルサイズ143MB
ビデオ
長さ00:02:24
フレーム幅1920
フレーム高1080
データ速度7981kbps
総ビットレート8297kbps
フレーム率29 フレーム/秒
オーディオ
ビットレート316kbps
チャンネル2(ステレオ)
オーディオサンプルレート48kHz

投稿が完了し 1080p でダウンロードした動画のデータが次の通りです。

1080p 8Mbps 投稿後にダウンロードした動画の詳細
ファイルサイズ73.4MB
ビデオ
長さ00:02:24
フレーム幅1920
フレーム高1080
データ速度4117kbps
総ビットレート4242kbps
フレーム率29 フレーム/秒
オーディオ
ビットレート125kbps
チャンネル2(ステレオ)
オーディオサンプルレート44kHz

ビデオのビットレートは半分近く削られていますね。 音声ビットレートは半分以上削られています。 ファイルサイズで見ればちょうど半分くらいです。

Youtube はたとえ推奨設定でアップロードしてもこれだけ情報を削っているのです。

投稿前後の映像の外観を比較

キャプチャにして比較すると次のようになっています。それなりに酷く差が出ているフレームを採用しましたが、 全体的に目視で著しく差が認識できるレベルです。検証用にフルサイズの画像もアップロードしてリンクを用意しておきました。

1080p 8Mbps を左右で比較する (左)Youtube (右)オリジナル
1080p 8Mbps のオリジナル(投稿前)の動画
1080p 8Mbps の Youtube(投稿後)の動画

Xor で差を取るとどれだけ乱れているかが分かりますね。

1080p 8Mbps を Xor で比較する

1080p 16Mbps で比較する

Youtube の推奨設定を超えるビットレートを持った動画を投稿してみました。 1080p 16Mbps でレンダリングした同じ動画です。(同じ数値は割愛します)

1080p 16Mbps 投稿した動画の詳細
ファイルサイズ273MB
ビデオ
データ速度15474kbps
総ビットレート15790kbps
オーディオ
ビットレート316kbps
オーディオサンプルレート48kHz
1080p 16Mbps 投稿後にダウンロードした動画の詳細
ファイルサイズ73.4MB
ビデオ
データ速度4116kbps
総ビットレート4241kbps
オーディオ
ビットレート125kbps
オーディオサンプルレート44kHz

投稿後に得られる動画のビットレートは、8Mbps の動画のものとほとんど変りませんね。 つまりどのような動画を投稿しようが、1080p までの動画は一律にデータを削減されるようです。 外観の変化の仕方もほとんど変わらないので画像の掲載は割愛します。同じように劣化します。

フルサイズオリジナル_1080p16Mbps.jpg Youtube_1080p16Mbps.jpg