Youtubeで高画質動画を見せたい場合はアップコンバートする

Youtube にアップロードすると必ず再エンコードされてしまいます。 フルHD 1080p の動画のビットレートは大きく削られ、どうしても映像は汚くなってしまいます。 ここではその問題を強引に解決する手法について解説します。

この記事は「Youtubeは推奨設定でアップしても大きくビットレートが削られる(比較検証)」の続きにあたります。 先に読んでおかなければ、このページの内容を正しく理解することができません。

この問題は「Youtubeの高画質エンコード50mbpsは特定ユーザのみ?」で紹介するように、 「クリエイター向けの高品質なアップロード」が一般ユーザにも許可されるようになれば解決します。 その場合、この記事で紹介する手法は利用する必要がなくなります。

2K 以上にアップコンバートして投稿する

ビットレートを下げられるとどうしても映像が乱れてしまう場合には、 映像を 2K(1440p) 以上のサイズに拡大(アップコンバート)してアップロードする手法が考えられます。 結論を先に述べると、2K(1440p) 以上の動画は、ビットレートを高く維持してくれるようです(2014.11現在)。

1080p の動画を 4K(2160p) 40MBps の動画にアップコンバートして Youtube にアップロードしました。 その動画を 2K(1440p) でダウンロードすると次のような動画が得られます。 (投稿する元の動画は前回の記事のものと同じです。)

4K で投稿し、2K でダウンロードした動画の詳細
ファイルサイズ143MB
ビデオ
フレーム幅2560
フレーム高1440
データ速度9861kbps
総ビットレート9986kbps
フレーム率29 フレーム/秒

Youtube が推奨しているデータサイズは、2K(1440p) のとき 10Mbps ですから、 ほとんど理想的な数値で変換されていることが分かります。つまり画質の劣化が少ないのです。 残念ながら今回アップロードした動画はなぜか 4K でダウンロードできないのですが、再生してみた感じ 4K でも同じでしょう。

結論として、1080p FullHD の動画を Youtube 上で綺麗に見せたければ 4K 以上のサイズに拡大してから投稿し、 2K 以上のサイズで閲覧するしかありません。

映像の比較

データでは分かりにくいので映像で直接比較します。より詳細な比較が必要な場合にはフルサイズ用の画像を参照してください。

次の比較画像の左は、4K 40Mbps でアップロードし、 2K でダウンロードしたものを 1080p のサイズにしてあります。 比較画像の右は 1080p 8Mbps でアップロードして、そのまま 1080p でダウンロードしたものです。差は一目瞭然ですね。

(左) 2K 以上でアップロードする手法 (右) 1080p のままアップロードする手法
4K 40Mbps でアップロードし 2K でダウンロードして 1080p に縮小
1080p 8Mbps でアップロードして 1080p でダウンロード

4k 40Mbps でアップロードして 1080p でダウンロードしたものを参考までに置いておきます。 たった 3kbps の違いですが、それでも目視で分かる程度の差は出ていますね。

4k40Mbps_tofhd_youtube_full.jpg